平昌冬季五輪のスピードスケート・ショートトラック男子1500メートルで銀メダルを獲得したシンキー・クネフト(オランダ)が表彰台で、優勝した林孝峻(韓国)に向けて“中指”を立てて侮辱したとの疑惑が浮上し、韓国国内で批判が殺到している。


 0秒07差で敗れた10日の競技後のセレモニーで、クネフトは林の右側に立って肩を組み、右手に平昌五輪の公式マスコット「スホラン」のぬいぐるみを持っていた。韓国の英字紙、コリア・タイムズなどに掲載された写真では、クネフトの右手の中指が立てられ、林を指しているように見える。

 韓国国内で批判がわき上がると、クネフトは翌11日に行われたメダル授与式の際、「中指を立てているように見えたかもしれないが、わざとではない。写真だと印象が悪いが、意図的ではない。僕はただメダルを持っていただけだ」と弁解したという。

 しかし写真が撮られたのはメダル授与式の前日のセレモニーで、まだメダルは与えられていない。「メダルを持っていただけ」というクネフトの弁明と矛盾する。しかもクネフトには、韓国国民がいまだに根に持っている“前科”があることから、簡単には疑惑は晴れない。

 2014年にドイツ・ドレスデンで開催された欧州選手権。男子5000メートルリレーでロシアに敗れたクネフトは、ロシアの最終走者、ビクトル・アンをにらみながら両手の中指を立て、個人総合の銅メダルを剥奪された。

 実はビクトル・アンはロシアに国籍変更した元韓国人。2006年トリノ五輪では安(アン)賢洙(ヒョンス)として、1000メートル、1500メートル、5000メートルリレーの3冠を達成した。ロシア国籍となった後も、韓国国内では「ショートトラックの皇帝」と呼ばれてきた。

 今年1月には、サッカーの親善試合でコロンビア選手が人種差別的ジェスチャーをしたとして韓国国内で批判がわき上がった。コロンビア協会の謝罪にも、さらなる強硬措置を求める声が挙がった。

 平昌五輪でも、選手村でフリースタイルスキー男子モーグルの西伸幸が被っていたスイスで購入した帽子のデザインが、旭日旗を連想させるとしてかみ付き、謝罪に追い込んだ。

 コリア・タイムズは「多くの韓国人は、クネフトのかつての不謹慎な行為を納得していない」と指摘した。侮辱や人種差別には“敏感”なだけに、クネフト問題もしばらく尾を引きかねない。 (五輪速報班)
【日時】2018.2.13 19:07
【提供】産経ニュース